子どもに教わる

毎年どの学年を持ったって、どのクラスを持ったって、接し方に悩む子どもは必ずいるものです。みんながやっている活動をやらないとか、落ち着いて座っていられないとか。先生だから、大人だからすべての子どもたちへの正しい接し方がわかるなんてことはありません。先生だって人間です。教員になりたての頃、カチコチの自分の価値観で、集団からはみ出る子どもをただ叱ったこともあります。当然ですが、そんなことでは、子どもといい関係を築くことはできません。

そんなとき頼りになるのは、周りの子どもたちだったりします。幼稚園や保育所、あるいは前のクラスが同じで、その子と一緒に過ごしてきた子どもたちは、私なんかよりずっとよくわかっているのです。その子がどんな性格かどんな時に拗ねてしまうのか、どんな声かけをすればいいのか。これまで見てきた大人の接し方や、友だちの気持ちを想像することから、優しく寄り添うことができる子どもが必ずいるものです。そんな子どもたちの姿からは学ぶことがたくさんあります。友だちの優しい声かけは多くの場合、固くなった子どもの心を温かくほぐしてくれます。

その子のことがわからなかったら、周りの子どもたちに聞いてみるといいのです。「どうしてあの子はあんなことしてるのかな?」「どうすればいいと思う?」と。そしたら「ああしたらいいよ。」「〇〇先生はこうしてたよ。」といろいろ教えてくれるばずです。

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